栗とは魅惑の食べ物。
栗処、中津川から
栗づくしな和菓子がやってきた。

栗、それは魅惑の食べ物。山々に囲まれた岐阜県の中津川は県内有数の良質な栗の産地として古くから栗料理や栗菓子が親しまれ、栗処として知られている。秋を迎えると中津川に数十軒あるというお店から栗きんとんが販売され、全国からお客さんが訪れるそう。その中でご紹介するのは、昭和5年(1930年)創業の「恵那福堂」さん。
栗、それは魅惑の食べ物。山々に囲まれた岐阜県の中津川は県内有数の良質な栗の産地として古くから栗料理や栗菓子が親しまれ、栗処として知られている。秋を迎えると中津川に数十軒あるというお店から栗きんとんが販売され、全国からお客さんが訪れるそう。その中でご紹介するのは、昭和5年(1930年)創業の「恵那福堂」さん。

厳選した栗を使って職人さんがひとつひとつ手づくりする栗菓子。その中でご紹介する「栗きんとん」と「栗きんつば」はどちらもお店で人気の銘菓だ。
厳選した栗を使って職人さんがひとつひとつ手づくりする栗菓子。その中でご紹介する「栗きんとん」と「栗きんつば」はどちらもお店で人気の銘菓だ。

毎年8月中旬頃から、職人さんが一斉に収穫された新鮮な栗で製造に取り掛かる。その姿はもはや風物詩。中津川では「この時期がやってきたんだ」と実感する光景かもしれない。
毎年8月中旬頃から、職人さんが一斉に収穫された新鮮な栗で製造に取り掛かる。その姿はもはや風物詩。中津川では「この時期がやってきたんだ」と実感する光景かもしれない。

取材をした9月はまさに作業の真っ只中で、工場は栗の香りでいっぱいだった。大量のきんとんの山に圧巻される。
取材をした9月はまさに作業の真っ只中で、工場は栗の香りでいっぱいだった。大量のきんとんの山に圧巻される。
恵那福堂さんの「栗きんとん」は、地元や九州などの国産栗と砂糖だけを使ったシンプルなものだ。だからこその、素材を味わう贅沢とも言える。その特長は、砂糖の量を極限まで少なくしていることと、粒がきめ細かいものと粗いものをあえて混ぜていること。
恵那福堂さんの「栗きんとん」は、地元や九州などの国産栗と砂糖だけを使ったシンプルなものだ。だからこその、素材を味わう贅沢とも言える。その特長は、砂糖の量を極限まで少なくしていることと、粒がきめ細かいものと粗いものをあえて混ぜていること。

どちらも栗本来の風味を残すためで、濃厚でしっとりした味は、甘すぎない、素朴で上品、本物の「栗」を食べていると実感する。この時期を待ちわびているファンの気持ちがわかるおいしさ!
どちらも栗本来の風味を残すためで、濃厚でしっとりした味は、甘すぎない、素朴で上品、本物の「栗」を食べていると実感する。この時期を待ちわびているファンの気持ちがわかるおいしさ!

「うちは職人の質がいい」と自信を持って話すのは、5代目の野村さん。そのシンプルさだけに栗の選別がとても重要なため、手間暇をかけて良い素材に選り分けている。そこには職人さんたちの長年の腕がある。
「うちは職人の質がいい」と自信を持って話すのは、5代目の野村さん。そのシンプルさだけに栗の選別がとても重要なため、手間暇をかけて良い素材に選り分けている。そこには職人さんたちの長年の腕がある。

大量のきんとんの山からひとつ分を手に取り、ふきんで手絞りすることでおいしさがギュッと詰まった形が出来上がる。工程ほとんどに人の手が掛かっていたのだと、感謝したくなる。今だから味わえるおいしさを逃さないで!(栗きんとんが食べられるのは9月〜3月までの期間限定)
大量のきんとんの山からひとつ分を手に取り、ふきんで手絞りすることでおいしさがギュッと詰まった形が出来上がる。工程ほとんどに人の手が掛かっていたのだと、感謝したくなる。今だから味わえるおいしさを逃さないで!(栗きんとんが食べられるのは9月〜3月までの期間限定)

「栗きんつば」のおいしさのヒミツは、小豆の粒をしっかり残すことだと言う。割ってみると、ツヤツヤに炊き上がった小豆の粒がぎっしり!北海道産小豆と寒天、蜜漬けの栗を銅釜でじっくり煮込み、小豆と栗のバランスのよい甘みに仕上げる。出来上がった自家製粒あんと栗の食感はほどよい歯ごたえがある。
「栗きんつば」のおいしさのヒミツは、小豆の粒をしっかり残すことだと言う。割ってみると、ツヤツヤに炊き上がった小豆の粒がぎっしり!北海道産小豆と寒天、蜜漬けの栗を銅釜でじっくり煮込み、小豆と栗のバランスのよい甘みに仕上げる。出来上がった自家製粒あんと栗の食感はほどよい歯ごたえがある。

職人さんがまず1面にだけハケで衣を塗り、銅板の上で焼き上げる。これを6面繰り返すのだから、1面ずつ焼いているのか!と、驚いてしまった。薄く焼き上がった皮をまとったこの四角。栗ときんつば、和菓子好きのお腹を間違いなく満たしてくれる幸せの四角形と言いたい。
職人さんがまず1面にだけハケで衣を塗り、銅板の上で焼き上げる。これを6面繰り返すのだから、1面ずつ焼いているのか!と、驚いてしまった。薄く焼き上がった皮をまとったこの四角。栗ときんつば、和菓子好きのお腹を間違いなく満たしてくれる幸せの四角形と言いたい。

栗好きなら一度は食べてほしい、中津川から生まれる栗づくしな和菓子。きっと、毎年食べたくなる、あなたの恒例行事となるはず!
栗好きなら一度は食べてほしい、中津川から生まれる栗づくしな和菓子。きっと、毎年食べたくなる、あなたの恒例行事となるはず!
