サクサクからのもちふわ。
食べた人だけがわかる不思議な口溶けは
地元に根付く名物でした。

まずはじめに、「天狗力餅」の味わい方を説明しましょう。
まずはじめに、「天狗力餅」の味わい方を説明しましょう。

サクサクのふ焼き煎餅に、自家製こしあんと求肥餅を挟む。一口食べるとふ焼き煎餅の香ばしさが口に広がり、次に来るのは求肥餅のもちふわなやわらかさ。まるで餅と一体化しているようななめらかなこしあんは、甘みがしっかりあるのにあっさりした後味。食べる直前に自分で挟んで完成させることが、この食感を味わうポイントなのだ。
サクサクのふ焼き煎餅に、自家製こしあんと求肥餅を挟む。一口食べるとふ焼き煎餅の香ばしさが口に広がり、次に来るのは求肥餅のもちふわなやわらかさ。まるで餅と一体化しているようななめらかなこしあんは、甘みがしっかりあるのにあっさりした後味。食べる直前に自分で挟んで完成させることが、この食感を味わうポイントなのだ。

香ばしさともちふわな食感”を堪能したら、もう一度食感を味わいたくて2個目に手が伸びる…。
香ばしさともちふわな食感”を堪能したら、もう一度食感を味わいたくて2個目に手が伸びる…。

和歌山県の日高郡由良町にお店を構える明治20年創業の老舗、錦花堂さん。「天狗力餅」は、醤油・味噌・尺八の発祥地と言われる興国寺に伝わる天狗伝説にちなんだ、地元で親しまれる名物和菓子。
力餅をはじめ、お店に並ぶすべての和菓子は四代目の花岡さんお一人でつくっている。「たくさんの数を売るよりも、自分でつくれるものを食べてもらいたいんです」。自分のことを「職人だ」と鍋を見つめながら語る姿は、静かな中にも和菓子づくりにかける熱量を感じる。
和歌山県の日高郡由良町にお店を構える明治20年創業の老舗、錦花堂さん。「天狗力餅」は、醤油・味噌・尺八の発祥地と言われる興国寺に伝わる天狗伝説にちなんだ、地元で親しまれる名物和菓子。
力餅をはじめ、お店に並ぶすべての和菓子は四代目の花岡さんお一人でつくっている。「たくさんの数を売るよりも、自分でつくれるものを食べてもらいたいんです」。自分のことを「職人だ」と鍋を見つめながら語る姿は、静かな中にも和菓子づくりにかける熱量を感じる。

「なぜこれを使うか」を考えて厳選された、北海道産小豆・砂糖・寒天などの素材を使い炊き上げるこしあん。一分一秒と変化するあんの状態を見極め、練り上げられることで、求肥餅と溶け合うような絶妙なやわらかさと甘さに仕上げる、まさに職人技。
「なぜこれを使うか」を考えて厳選された、北海道産小豆・砂糖・寒天などの素材を使い炊き上げるこしあん。一分一秒と変化するあんの状態を見極め、練り上げられることで、求肥餅と溶け合うような絶妙なやわらかさと甘さに仕上げる、まさに職人技。

そして、そのこしあんを包む求肥餅も、もちろん花岡さんの手づくり。こだわりの餅粉を熱い蒸気で蒸し上げてできた餅に、温度変化を確認しながら砂糖水を加えていく。こしあんとのバランスを計算しながら、じっくり一時間、鍋につきっきりになる。
そして、そのこしあんを包む求肥餅も、もちろん花岡さんの手づくり。こだわりの餅粉を熱い蒸気で蒸し上げてできた餅に、温度変化を確認しながら砂糖水を加えていく。こしあんとのバランスを計算しながら、じっくり一時間、鍋につきっきりになる。

出来上がりは、舌の上でやさしく広がる、きめ細やかなやわらかさ。これが、ふ焼き煎餅のサクサクとの不思議な食感を生み出して、また味わいたいと思わせる魅力となっているのだろう。
出来上がりは、舌の上でやさしく広がる、きめ細やかなやわらかさ。これが、ふ焼き煎餅のサクサクとの不思議な食感を生み出して、また味わいたいと思わせる魅力となっているのだろう。

コバルトブルーの海と、白亜の岸壁に囲まれた白崎海岸が美しく、また鎌倉時代に建立された興国寺など歴史も深く見どころのある町、由良町。錦花堂さんには、長年受け継がれる職人技でできた、地元で親しまれる和菓子との出逢いがある。
コバルトブルーの海と、白亜の岸壁に囲まれた白崎海岸が美しく、また鎌倉時代に建立された興国寺など歴史も深く見どころのある町、由良町。錦花堂さんには、長年受け継がれる職人技でできた、地元で親しまれる和菓子との出逢いがある。
