無駄を削ぎ落とす。
“引き算”で磨き上げたカステラが、
本当に美しい理由。

宮城県を代表する観光地の松島海岸。五大堂と海を目の前に、「松華堂(しょうかどう)菓子店」さんがある。明治44年(1911年)創業、菓子製造からはじまったお店は、長い年月をかけて自分たちの目指す姿にたどり着き、「松華堂カステラ」をつくっている。
宮城県を代表する観光地の松島海岸。五大堂と海を目の前に、「松華堂(しょうかどう)菓子店」さんがある。明治44年(1911年)創業、菓子製造からはじまったお店は、長い年月をかけて自分たちの目指す姿にたどり着き、「松華堂カステラ」をつくっている。

“引き算”とは何なのか。時代の流れで過多になった物事に疑問を感じていた五代目の千葉さん。あえて商品を絞って「シンプルで洗練されたものをつくりたかった」と言う。
“引き算”とは何なのか。時代の流れで過多になった物事に疑問を感じていた五代目の千葉さん。あえて商品を絞って「シンプルで洗練されたものをつくりたかった」と言う。

カステラは、
ポルトガルにルーツを持ちながらも
日本の菓子として不動のものだと思う。この素朴で、どこか懐かしく、原点とも言えるカステラを、今風に何かを加えるのではなく、”引き算”を意識することが松華堂さんのコンセプトだ。
カステラは、
ポルトガルにルーツを持ちながらも
日本の菓子として不動のものだと思う。この素朴で、どこか懐かしく、原点とも言えるカステラを、今風に何かを加えるのではなく、”引き算”を意識することが松華堂さんのコンセプトだ。

そんな想いで出来上がった松華堂カステラ。きめ細やかで繊細な食感の生地とやさしい甘さ、四角いフォルムの洗練された佇まいにうっとりする。まさに無駄が無い。
そんな想いで出来上がった松華堂カステラ。きめ細やかで繊細な食感の生地とやさしい甘さ、四角いフォルムの洗練された佇まいにうっとりする。まさに無駄が無い。

素材は卵、蜂蜜、米飴、ざらめ、小麦の厳選されたものを使用。余計なものを削ぎ落とすため、甘さを過剰にしていない。そのため、賞味期限は短めだが、今提供できる、本来のおいしさにこだわっている。
素材は卵、蜂蜜、米飴、ざらめ、小麦の厳選されたものを使用。余計なものを削ぎ落とすため、甘さを過剰にしていない。そのため、賞味期限は短めだが、今提供できる、本来のおいしさにこだわっている。

生地の温度や素材の水分量でも、仕上がりが変わってしまう繊細さ。手間をかけている分、製造できる量も限られるが、自分たちの目で見える分を提供したいというのが職人さんやスタッフの共通の想い。
生地の温度や素材の水分量でも、仕上がりが変わってしまう繊細さ。手間をかけている分、製造できる量も限られるが、自分たちの目で見える分を提供したいというのが職人さんやスタッフの共通の想い。


たくさん商品を増やしたくないという中で、自信作であるという「きなこサンド」もご紹介。和菓子が外国の影響を受けたように、和と洋の要素の良さを考えて生み出された。
たくさん商品を増やしたくないという中で、自信作であるという「きなこサンド」もご紹介。和菓子が外国の影響を受けたように、和と洋の要素の良さを考えて生み出された。

一般的に型を使ってつくる工程も、外側はカリッと中はふんわりする生地の食感にこだわって、ひとつひとつ手絞りする。きなこの風味とそのひと手間が凝縮された味は、しあわせな気分にさせてくれる。
一般的に型を使ってつくる工程も、外側はカリッと中はふんわりする生地の食感にこだわって、ひとつひとつ手絞りする。きなこの風味とそのひと手間が凝縮された味は、しあわせな気分にさせてくれる。


松華堂さんのお店から、松島のシンボルで東北地方最古の桃山建築と言われる五大堂を望むことができる。併設のカフェでは、歴史に想いを馳せながら、カステラを楽しめるという最高の時間も提供している。
松華堂さんのお店から、松島のシンボルで東北地方最古の桃山建築と言われる五大堂を望むことができる。併設のカフェでは、歴史に想いを馳せながら、カステラを楽しめるという最高の時間も提供している。

たどり着いた日本のものの良さを、日本だけでなく世界の人にも知ってほしい。今、目の前にある一切れにどんな想いが詰まっているか知ってもらえると嬉しい。ここ東北、松島から、引き算の美学で生まれたカステラが見る世界は無限の可能性を秘めている。
たどり着いた日本のものの良さを、日本だけでなく世界の人にも知ってほしい。今、目の前にある一切れにどんな想いが詰まっているか知ってもらえると嬉しい。ここ東北、松島から、引き算の美学で生まれたカステラが見る世界は無限の可能性を秘めている。
