和菓子好きがスルーできない
このカタチ!
300年以上続く、
宮崎の伝統和菓子。

宮崎県宮崎市の佐土原に、300年以上古くから伝わる和菓子がある。それが「鯨ようかん」。佐土原は島津藩の城下町で、元禄時代に家督を巡って起きた争いによる我が子の身を案じた母が「鯨のように大きく、元気に、たくましく育つように」と願いを込めてつくらせた献上菓子だと言われている。
宮崎県宮崎市の佐土原に、300年以上古くから伝わる和菓子がある。それが「鯨ようかん」。佐土原は島津藩の城下町で、元禄時代に家督を巡って起きた争いによる我が子の身を案じた母が「鯨のように大きく、元気に、たくましく育つように」と願いを込めてつくらせた献上菓子だと言われている。

まず驚くのはこの見た目。あんこに餅が挟まっている?と思いきや、内側は米粉を使った団子で正確には餅では無いし、「鯨ようかん」と言っても一般的な“ようかん”とは別物である。
まず驚くのはこの見た目。あんこに餅が挟まっている?と思いきや、内側は米粉を使った団子で正確には餅では無いし、「鯨ようかん」と言っても一般的な“ようかん”とは別物である。

ほんのり塩気を感じるこしあんは、甘すぎずまろやかな味。生地もモチッとしながらも歯切れのよい食感!さて、このカタチ、どうやってつくっているのか気になる。。
ほんのり塩気を感じるこしあんは、甘すぎずまろやかな味。生地もモチッとしながらも歯切れのよい食感!さて、このカタチ、どうやってつくっているのか気になる。。

一説では、白い部分を海に見立て、あんこが鯨の頭という一度見ると忘れられないこのカタチ。日持ちがせず、県内で食べられるのがほとんどなため、意外と知られていないのだとか。
一説では、白い部分を海に見立て、あんこが鯨の頭という一度見ると忘れられないこのカタチ。日持ちがせず、県内で食べられるのがほとんどなため、意外と知られていないのだとか。

佐土原で「鯨ようかん」をつくっているお店は数軒だというが、その一軒である「安田屋」さんは、実は創業100年以上続く米屋さん。先代から受け継いだ伝統の和菓子をつくるのは四代目の安田さん。
日々素材や味を追求しながらも製造方法はほとんど変わらないという。
佐土原で「鯨ようかん」をつくっているお店は数軒だというが、その一軒である「安田屋」さんは、実は創業100年以上続く米屋さん。先代から受け継いだ伝統の和菓子をつくるのは四代目の安田さん。
日々素材や味を追求しながらも製造方法はほとんど変わらないという。

自家製粉した九州産の米粉にお湯を加えてミキサーで練る。20分ほど蒸した生地をさらに職人さんが手でこねる。出来上がった生地は、なめらかでモチっとした食感に仕上がる。
自家製粉した九州産の米粉にお湯を加えてミキサーで練る。20分ほど蒸した生地をさらに職人さんが手でこねる。出来上がった生地は、なめらかでモチっとした食感に仕上がる。

その生地との相性の良いこしあんは、生あんとこだわりの砂糖と塩を混ぜ合わせることで、お店特製の甘すぎずまろやかな味わいに。
その生地との相性の良いこしあんは、生あんとこだわりの砂糖と塩を混ぜ合わせることで、お店特製の甘すぎずまろやかな味わいに。

生地とあんこを平べったい棒状に伸ばして組み合わせて蒸すのだが、あんこが流れないようにするのが難しいのだという。
生地とあんこを平べったい棒状に伸ばして組み合わせて蒸すのだが、あんこが流れないようにするのが難しいのだという。

蒸し上がりは湯気に包まれ、生地とあんこの川のような光景がいい眺め!ツヤツヤに輝いている。
蒸し上がりは湯気に包まれ、生地とあんこの川のような光景がいい眺め!ツヤツヤに輝いている。
最後に、ひとつひとつ手で生地を背中合わせにする。ほとんどの工程が手づくりによるもの。地域に愛されてきた理由は味だけではなく、手間暇をかけた愛情のこもった和菓子だと伝わってくる。
最後に、ひとつひとつ手で生地を背中合わせにする。ほとんどの工程が手づくりによるもの。地域に愛されてきた理由は味だけではなく、手間暇をかけた愛情のこもった和菓子だと伝わってくる。

そんな地域に根づいた伝統の味を「後世にも残していきたい」という安田さん。県外で食べられることが少なかったことに加え、後継者不足などお店が減ってきていることにも危機感を覚えたと言い、米屋だからできる発想で新しい和菓子の可能性を見出している。
そんな地域に根づいた伝統の味を「後世にも残していきたい」という安田さん。県外で食べられることが少なかったことに加え、後継者不足などお店が減ってきていることにも危機感を覚えたと言い、米屋だからできる発想で新しい和菓子の可能性を見出している。

そのひとつとして、
温暖な気候からスポーツ
との関わりも深い宮崎
から、スポーツフード
「くじらようかん-carbo(カーボ)-」を
新商品として開発。その栄養価や、エネルギーの速効性・持続性から、著名なアスリートにも高く評価されている。
そのひとつとして、
温暖な気候からスポーツ
との関わりも深い宮崎
から、スポーツフード
「くじらようかん-carbo(カーボ)-」を
新商品として開発。その栄養価や、エネルギーの速効性・持続性から、著名なアスリートにも高く評価されている。

伝統をどう残していくかを考えた結果、新しい発想に挑戦し、その開発の過程で、本来の「鯨ようかん」の日持ちも長くできるようになった。まだ私たちの知らない和菓子を、熱い想いで届けてくれることに感謝したい。
伝統をどう残していくかを考えた結果、新しい発想に挑戦し、その開発の過程で、本来の「鯨ようかん」の日持ちも長くできるようになった。まだ私たちの知らない和菓子を、熱い想いで届けてくれることに感謝したい。
